風俗で起きた問題に対して弁護士ができる4つのこと

①本人・家族・勤務先に連絡することを防止できる

風俗で問題を起こしてしまった人を守るために一番最初に弁護士がすることが、店に電話をして、依頼者(問題を起こした人)はもちろん、その家族や職場に連絡することを禁止させることです。

しかし、弁護士は警察のように国家権力を与えられた資格を持ち合わせているわけではなく、なぜ風俗店にこのような連絡の禁止を行わせることができるのでしょうか。

これは、弁護士が刑事事件の告訴状の作成・提出(警察・検察両方に提出可能)が出来るほか、訴訟で取り扱える金額に上限もない唯一の資格だからです。

弁護士の警告に反して本人やその周囲に連絡をすれば、その態様如何では、脅迫罪・恐喝罪・名誉毀損罪といった犯罪行為として風俗店関係者を刑事告訴することもできます。一般の方よりも弁護士によって告訴状が提出されることにより受理されやすくなる傾向もあります。

参考サイト:刑事告訴を弁護士に代理してもらうメリットはありますか?例えば告訴が受け入れられ易いとか?

また、訴訟で取り扱える金額に上限がない唯一の資格ですので、風俗関係者が直接連絡してきたことで依頼者が損害を被った場合は高額な損害賠償や慰謝料請求をすることもできます。

つまり、弁護士が介入したにも拘わらず下手に動くと、風俗店関係者は刑事上も民事上も痛手を負う可能性が高くなるのです。

もちろん、風俗店の責任者や経営者もその点を理解している場合がほとんどですので、弁護士が間に入ることで、話し合いの席につく選択を選ぶようになるのです。

②不当な請求を拒否、不当な支払を取り戻すことができる

風俗店からの不当請求の代表格としては、風俗店からの罰金請求は拒否!支払が不要な明確な理由を弁護士が回答で解説の通り、国家にしか認められていない刑事罰としての罰金請求を風俗店がしてくる場合です。

その他、脅す・騙すなどの手段による請求や、過度に高額な金額要求などは、民事上の詐欺や強迫、公序良俗などに反しますので支払を拒絶できますし、既に支払った場合でも取り消しや無効を主張できます。

もし罰金や慰謝料、損害賠償などの名目でお客から奪い取った金銭を、弁護士の要求に応じて返金しないのであれば、弁護士は訴訟に移行することを伝えます。

裁判になれば法的根拠なく支払わせたお金は当然返すように判決がおりますし、さらに、風俗店や風俗嬢も裁判となれば自分達の弁護士費用も生じます。その他、裁判所に何度か出向かなくてはならなくなり時間と労力を無駄にします。

つまり、不当請求・不当支払で弁護士と争ったところで1円の得にもならないばかりか損をするだけですので、あとはこの事実をいかに相手に理解できるよう説明し納得させるかが弁護士の腕の見せ所でしょう。

③個人情報の流出や悪用を防止できる

本番行為や盗撮がばれて、風俗店や女性に免許証や保険証のコピーをとられたり、会社の名刺などを取り上げられたり、念書や示談書に名前や住所などを書かされたりと、相手に個人情報が渡ってしまうことはしばしばあることです。

仮に風俗トラブルが解決できたとしても、その後も相手の手中に個人情報が残っていては、悪用などされないか不安が残る方もいることでしょう。

弁護士はこういった不安を無くすためにも、相手に既に渡してしまった個人情報を取り返す、というよりは、外部に流出させないよう相手に約束させます。

というのは、身分証のコピーや名刺、念書や示談書を回収したところで、それを更にコピーされていては意味がありません。そこで、これらの不安を包括的に解決するために、弁護士が新たに示談書を作成し、その中に、本件で知りえたお客の個人情報を外部に漏らさないという文言を必ず入れます。

もしその約束を破って個人情報を悪用したり外部に流出させれば、名誉毀損等で弁護士による厳しい責任追及があることを併せて警告しておくことも必須です。

基本的には、お客の個人情報を外部に流出させると弁護士による徹底した法的責任追及があることをしっかりと説明し、風俗関係者がしっかりと理解するまで話し合いをしますので、その後に問題が発生することはまずありません。しかし、万一そのような事後的な問題が生じても無償で対応してくれるアフターフォローの体制が整った弁護士に依頼されることをお勧めします。

参考:なぜ、風俗店は携帯番号から個人情報を割り出せるか知っていますか?

④今後の不安を払拭できる示談を結ぶことができる

  • 1.風俗の利用やそこで問題を起こしたことを妻や子供、同じ職場の人間に知られるのではないか
  • 2.高額な金銭請求に応じなくてはならないのか。また渡してしまったお金は取り返せないのか
  • 3.名前や住所、勤務先などの個人情報を悪用されたり漏れたりするのではないか

この3つの不安点を払拭するためには、風俗関係者側ではなく、弁護士が作成した示談書に相手方に署名をさせることが必要です。

示談と言うのは一度成立すると後でその内容を覆せないのが原則ですので、トラブルを解消させる方法として非常に優れた法制度です。

しかし、ここで大切なのは、単に相手と示談書を交わせばそれで解決というわけではないということです。

風俗店や風俗嬢から恫喝された人は分かるとは思いますが、真っ当な社会生活を営んでいる一般的な人と感覚がズレている人も中にはいます。人を脅す・騙すということを簡単にやってのける人が、示談したからといって約束を守る保証はありません。そうなれば示談書は単なる紙切れになってしまいます。

たとえ示談書に記載の取り決めに反したことをしたら法的責任追及がされる旨が記載してあったとしても、ほとぼりが覚めたころに改めて追加の金銭請求をしてくる、そういう例は何度も見てきています。

こうなってしまう原因は、「示談書に記述された取り決めを反故にすると、自分にとってどれだけマイナスな事態が引起こされるのか」これをしっかりと相手に理解させていないからに他なりません。

はっきり言ってしまえば、示談書はインターネットで無料のフォーマットが大量に出回っていますし、行政書士が1万円~1万5千円の相場で販売しています。しかし、こういった安価に出来上がる示談書面を持参して、相手ががあっさりとこの書面に署名するでしょうか。また、仮に署名したとして、本当にその内容を履行してくれるでしょうか。いつまでも不安は払拭されないままでしょう。

弁護士は、こういった心配事をなくすために、風俗店や風俗嬢と徹底的に話し合いをして、そして二度とこの案件で問題がぶり返す事がないと判断できる状況にまで持って行ってから初めてそこで示談書面を交わします。この、「相手方に理解してもらう」という作業こそ、弁護士だからこそできる最善の解決への道筋なのです。

参考:風俗トラブルが起きたとき示談書面に【必ず盛り込むべき】2つの条項

弁護士でないとできないこと

風俗トラブルは弁護士のほか、近年では一部の司法書士や行政書士なども取り扱うようになってきました。

一般的に弁護士費用は高いというイメージがありますので、まずは費用を抑えるために司法書士や行政書士に依頼し、状況によって弁護士が必要になれば改めて弁護士に依頼すればいいと考えている人も多いかもしれません。

しかし実際のところ、風俗店の経営者達に話を聞くと、9割程度の人が、風俗トラブルを起こした時に弁護士を介入させてくるそうです。そして、店側も弁護士が介入してきた場合には素直に争いごとを収束させる方向に動きます。

なぜ、風俗トラブルの解決は弁護士に依頼されることがほとんどなのか。そして、店側も弁護士が介入すると争いを終結させる方向に動くのか、その理由を4つご紹介します。

1.風俗店との交渉や和解は原則弁護士のみが可能

法的トラブルの解決のためには、相手側との交渉が必要です。風俗トラブルの場合も例外ではありません。相手側との交渉や和解、相談を受けるといった行為は原則として弁護士しかできません。

例外的に、司法書士も140万円以下の民事事件については交渉や和解、相談業務を行うことが可能です。しかし請求金額が140万円を超えた場合には、司法書士はそれ以上代理人としての業務を行うことができません。

風俗店は、代理人が司法書士だと分かった途端に請求金額を140万円以上に釣り上げ、それ以上交渉ができない状態にするということがよくあります。

また、「誠意を見せろ」「わかってるんだろう」などと言われ、請求金額が不明なケースの場合も同様に、司法書士が代理人として入ってきた場合には、多くの場合、風俗店や風俗嬢は請求金額を140万円以上に設定し、権限に制限のある司法書士を追い出す形をとってきます。

そうなると自分で対応するか、改めて弁護士に依頼するかの手段を取る必要が出てきます。費用は重複してかかってしまう上、二度手間になりかねません。

2.刑事告訴での心理的圧力を与えることができる

風俗トラブルが犯罪になるとお客が勘違いしているのをいいことに、警察への被害届をちらつかせて多額の罰金を請求してきたり、家族や職場に連絡すると脅してきたりと、悪質な風俗店が蔓延しています。

このような場合、弁護士が介入することで瞬時に恐喝行為が止まることが多いのには理由があります。

弁護士は、司法書士や行政書士と違い、「代理人として警察に告訴状を出すことができる唯一の法律家」です。司法書士や行政書士は、あくまでも「依頼者の名前」で依頼者の代わりに告訴状を作ることしかできません(代書)。

法律の素人である一般人の名前で告訴状を提出した場合と、法律の専門家である弁護士が告訴状を出した場合とでは、警察が告訴状を受理する率が大幅に変わってきます。

風俗店側もそれを当然知っていますので、自分達が恐喝の加害者として刑事告訴されて警察に受理されることを恐れ、弁護士が介入してくると恐喝・脅迫行為を取りやめるのです。

このように、風俗店や風俗嬢に心理的圧迫を加え、依頼者への加害行為を完全にストップさせることが出来る権限があるのが弁護士となります。刑事事件に関して交渉や相談、和解などができるのは弁護士だけです。

3.控訴や上告の代理人になれる

もし風俗トラブルが民事裁判にまで発展してしまい1審で解決しなかった場合、控訴する可能性も出てきます。控訴審や上告審で代理人になることができるのは弁護士だけです。

風俗関係者もそのことは知っていますので、長期的な係争を避けたい気持ちから訴訟沙汰にはせずに示談で済ませたいという考えになります。つまり短期的な解決に繋がりやすくなります。

4.民事・刑事で相手に心理的圧迫を与えられる

弁護士に風俗トラブルの解決を依頼することをためらう大きな理由が、費用がかかることではないでしょうか。具体的には司法書士と比べると5~10万円前後費用は多めにかかります。

しかし、交渉の過程で司法書士や行政書士では対応ができなくなった場合、改めて弁護士に依頼する必要が出てきます。そうなると司法書士や行政書士への費用や手間が無駄になります。

上記と重複しますが、風俗店や女性は、司法書士が介入してきた場合は、慰謝料や損害賠償の請求額を140万円以上に主張すれば追い返すことができます。また、行政書士は法律交渉をすることは違法となるためそもそも相手と話をすることができません。

それを知らずに契約してしまい着手金を無駄にしてしまってから弁護士に改めて依頼する人がいます。

これまで説明してきましたが、民事事件において争える金額に上限がなく、代理人名で刑事告訴ができるのは弁護士のみです。つまり、風俗店や女性に民事訴訟や刑事告訴を匂わせて心理的圧迫を加え、示談交渉の金額もこちらのペースで有利に話を進めることができるのも弁護士だからできることです。

弁護士の権限を最大限に使い、示談金を低額に抑えることで、解決までにかかる総額も結果的に一番低額で済むことが多いのです。